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コンプライアンスへの取り組みにおいて、規程作成で困ってはいないでしょうか?コンプライアンス規程は、組織全体がコンプライアンスに則った行動を取るための方針であり、コンプライアンス取り組みの根幹にもなる部分です。

もしも規定に穴があっては、法の抜け目をすり抜けるようなコンプライアンス違反が発生したり、自社にとって不利益になる事態が発生しかねません。このためコンプライアンス規程は、コンプライアンス作成段階において最も重要な要素だと言えます。

今回は、このコンプライアンス規程について、やってはいけない禁止事項や具体例を交え解説していきたいと思います。

コンプライアンス規定はなぜ必要か

コンプライアンス規程をしっかりと作っておく理由は、何も従業員の行動方針を作るためではありません。

現代社会における顧客や取引先など、ステークホルダーとの関係性の視点から見ると、コンプライアンス規定は信頼性維持のための一要素となります。

コンプライアンスを作成するだけでは機能しません。組織の隅々までその精神が浸透してこそのコンプライアンスですが、一先ず「コンプライアンス規程があり、それを公表している」という事実が顧客に一定の信頼感を与えます。

十数年前に「ホームページのある企業が信頼できる」という社会心理があったように、現在ではコンプライアンス規程があることで信頼感を得る人がいるのです。

もちろん、だからと言って「とりあえずコンプライアンスを作る」では何の意味もないことをご理解ください。

コンプライアンス規定の禁止事項

コンプライアンス規程を作成する際は、いくつか禁止事項があります。その禁止事項とは下記の3つです。

  • 他社のコンプライアンス規程をそのまま使う
  • 市販のコンプライアンス規程本を使う
  • 経験の少ないコンサルタントに依頼する

 

他社のコンプライアンス規定をそのまま使う

コンプライアンス規程を設けている企業は、各社ホームページなどでその規定を公開していることが多いです。これは前述したように、コンプライアンス規程を公表することで、顧客やその他ステークホルダーからの信頼性を得るためですね。

しかし、公表しているからと言って、それをそっくりそのまま使ったり、多少アレンジして自社のコンプライアンス規程とするのは禁止です。

これは「著作権侵害になり、それ自体がコンプライアンス違反だ」と言っているのではなく、コンプライアンスも一社一社に多様な規定が存在するためです。そのため他社のコンプライアンス規程をそのまま使ってしまうと、自社の規定としてそぐわない可能性が大いにあります。

市販のコンプライアンス規定本を使う

書店に行くと「実践!コンプライアンス規程」といったような本が多く並んでいます。それだけに、コンプライアンスの重要性が高まったとも言えますね。こうしたコンプライアンス規程本の多くは、その筋の有識者が執筆していることもあり、大変参考になるものも中には存在します。

しかし、だからと言って、コンプライアンス規程本に書いていることを、そのまま適用するのも問題です。

理由は、コンプライアンス規程本は一般的な例をもとに解説されていることが多いため、自社のコンプライアンス規程にマッチしない可能性があるためです。この辺の理由は、上述の「他社のコンプライアンス規程をそのまま使う」と同じですね。

経験の少ないコンサルタントに依頼する

そして3つ目の禁止事項は、コンプライアンスへの取り組みに際し、コンサルタントに依頼する際に発生します。

コンプライアンスに初めて取り組む企業にとって、基本指針の策定や規程作成などは、決して簡単な作業ではありません。むしろ、右も左も分からず取り組みがなかなか進まないという企業が多いのではないでしょうか?

そうした時、コンプライアンス規程のコンサルタントを依頼するということは賢明な選択しです。ただし、適切なコンサルタント選びができた場合に限ります。

コンサルタントに中には経験が少なく、それこそコンプライアンス規程本に書かれていることをそのまま実践するようなコンサルタントも存在します。そんなコンサルタントに依頼をしてしまうと、結局他社のコンサルタント規程を真似たり、コンサルタント規程本に書いてあることをそのまま使ったしまうことと変わりありません。

依頼料も少なくないので、コスト面を気にする気持ちはわかりますが、コンサルタントの実績はしっかりと確認した上で依頼を検討しましょう。

コンプライアンス規定の作成ポイント

ここで一つ、コンプライアンス規程の作成ポイントを紹介すると、それは「曖昧を排除する」ということです。

下記の例について考えてみましょう。

 

従業員数が十数程度の会社において、TLが部長に対し、部下である従業員Aが能力不足である旨のメールを送信しました。このメールを受けた部長は、職場全員に向け次のようなメールを送信しました。「業務に対してやる気や意欲がないなら辞めるべきだ。他にも代わりはいる。これ以上会社に迷惑をかけるな」。これを受けた従業員Aは「パワハラだ」と激怒し謝罪を要求した。

 

この例では、法規範でも社内規範でもなく、倫理規範に触れるような例だと言えます。しかし、部長が送信したメールだけで、一概にパワハラだとは判断しづらい例でもあります。

従って従業員の人権を尊重すると共に、組織内からパワハラを無くすためにも、曖昧さを排除するためにコンプライアンス規程で明文化することが大切です。

コンプライアンス違反かどうか判断に困るという事例はいくつもあるので、まずは何がコンプライアンス違反になるのかを明確にし、できる限り明文化することで曖昧を排除していきましょう。

具体的なコンプライアンス規定例

最後に、具体的なコンプライアンス規程例を、5つの項目で紹介していきます。

1.規定,目的

なぜコンプライアンス規程を設けるのか?コンプライアンスによって何を実現したいのか?規定と目的はコンプライアンスの根底になければなりません。一般的には企業理念と行動指針とを絡めて定められます。

2.適用範囲

当該コンプライアンス規程がどこまで適用されるものなのか、しっかりと明文化しておきましょう。契約社員やアルバイトなどを問わず、組織全体に適用するのが適切だと言えます。

3.遵守事項

企業倫理、人権尊重、職場環境、各種法令の遵守、違法行為の禁止、利益相反行為、公私のけじめ、贈答や接待、情報の取り扱い、会社資金と会計報告、社会貢献、環境保全、報告及び処分。これらの項目において、遵守すべき事項を明確にしていきます。

もちろんこれに限らず、考えられる様々な遵守事項を明文化していきましょう。

4.取り組み体制

コンプライアンス委員会や関連部署などの組織体制、責任者に明確化、そして権限の適用やコンプライアンス教育など、コンプライアンスへ取り組む上での体制を明確にします。

5.懲罰

コンプライアンス違反を起こすとどのような懲罰があるのか?一般的には就業規則に則って明文化されます。

まとめ

いかがでしょうか?コンプライアンス規程の作成は簡単な作業ではありませんが、現在すべての企業に強く求められるものの一つです。本稿で紹介した作成ポイントなどもあくまで一般的なものですが、皆さんのコンプライアンス規程作成において、少しでも参考になれば幸いです。

 

 

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